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ニコラウス・アーノンクール :: Nikolaus Harnoncourt

ニコラウス・アーノンクール :: Nikolaus Harnoncourt
生没年 1929年12月6日 独ベルリン
文化圏 ドイツ・オーストリア
専門 指揮者、チェロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ

「古楽」のイメージが強かったアーノンクールは、齢50を過ぎた辺りからでしょうか、モダン・オーケストラの指揮台にも頻繁に登り、取り上げる曲も当初のバロック分野・古典派から、ロマン派、そしてバルトークらの20世紀物と幅を広げました。その演奏に存外「古楽臭」のないことにに驚いたり、はたまた失望した「古楽ファン」の方もいらっしゃったかも知れません。しかし、彼の経歴・発言を見てみれば、近年のこういった活動が、宗旨替えや転向の類いと思うのは間違いと思われます。

ベルリン生まれですが、オーストリア人であり、少年期はグラーツで育ったアーノンクール。そのキャリアはチェリストとして始められました。モダン・オーケストラであるウィーン交響楽団には11年間在籍。当時同楽団の指揮者であったカラヤンからも信頼された−そもそもカラヤンに採用された−プレイヤーでした。後年、モーツァルトを巡ってアーノンクールのスタイルをこきおろしたカール・ベームをはじめ、オットー・クレンペラーなど老大家の指揮の下でもオーケストラの一員として経験を積んでいます。そんな彼は、先輩たちが築いた20世紀前半から中葉までのオーケストラの響き・音楽作りを十二分に理解していたと言えるでしょう。

こんな彼は、一般にイメージされるような「古楽」的考証主義とは、一線を画していると思われます。著書や伝記を仔細に読めば、「古楽」運動に先鞭をつけた一人であるアーノンクールが、“古い響きを正当なものと考えて、現代に読みがえらせよう”と教条的に考えたのではないことが判ります。1950年代当時のクラシック音楽の「響き」が、果たして唯一の良い響きなのだろうか? 例えば、バッハの時代の楽器は現代の楽器とは違うけれども、そうした楽器も「良い響き」がしたからこそバッハはそれらを用いたのではないか? ではそれはどんな音がするのだろうか?・・・そんな素朴な疑問が、博物館や旧家に死蔵されていた楽器を目覚めさせる行動の起因となりました。
音楽の演出についても、例えば、モーツァルトであれば、「絹のように滑らかに」といった通念は、モーツァルト自らの思いからすれば心外なのではないか?・・・そんな疑問から出発し、モーツァルトが父と交わした書簡を丹念に読み、モーツァルトの手稿の筆跡も調べ、その心情の考察を進めたのでした。その結果は、当時聴衆に違和感を感じさせ、そして未だ尚、非常識とも感じさせる起伏の激しいモーツァルトの演奏録音となりました。

アーノンクールはあくまで素朴で素直な疑問に立ち返るところから出発して来たのであり、彼の中に「古楽」だ「モダン」だと我々が簡単に想像してしまうような境界線は、もともと存在してなかったと考えられるのではないでしょうか?「古ければ良し」といった考証主義ではなく、むしろ自分の時代、そして自らの音楽感をよく考え直してみる為の一つのツールとしての考証主義−こう考えると、アーノンクールの時に奇抜な音楽作りをいぶかしく感じた方も、現代人の一つのチャレンジとして胸を開けるのではないかと思います。

そんなアーノンクールも、最近はソフトな演奏を好むようになったのでしょうか? 壮年期に比べれば、随分角の取れた演出をしているようですが、それでもなお、印象深い上演や録音は続いております。従来の定規で測れる「巨匠」とは一線を画しますが、学究肌ながら固定観念に囚われない彼の解釈は、まだまだ十二分に傾聴に値するほど刺激的です。広告にありがちな「最後の巨匠」等々の宣伝文句に惑わされず、素朴に彼の探求に耳を傾けるときっと面白いなにかが見つかると思います。一度大病を煩いながら、それ以後恙なくまだまだ現役のアーノンクール。出来る限りの長寿を祈るばかりです。


L4W PickUp!

アーノンクールの幅の広い作品から、CDはいつものごとく、最初におすすめの5アイテムを選んでみました。書籍や映像ものをご覧になれば、偏屈なオーストリア貴族の末裔といったイメージを持たれている方にも、随分変わった印象が得られるものかと思います。ぜひお手にどうぞ!

CD PickUp!


DVD PickUp!


書籍 PickUp!


関連サイト

アーノンクールの公式サイト:Nikolaus Harnoncourt
シックなデザインでさまざま情報を探しやすい公式サイト。ドイツ語と英語表記です。プロフィール、演奏会スケジュール、CD・DVD・著書の目録は勿論(リリース年毎に再版ものも列挙されていて便利です)、インタビューや新聞批評のリンク集、それに加えて、写真集、これまた豊富で嬉しい音源サンプル集に、映像サンプルも!大変、充実しておりますので、ひとまず無料でアーノンクールについて知りたい場合は、このサイトをまずは存分にご活用ください。
リンク集には、アーノンクールがかかわった各楽団のサイトが掲載。今現在、Concentus Musicus Wienの公式サイトが見当たりませんが、このアーノンクール自身のサイトがそれを兼ねているのでしょうか?


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