ドラマ『結婚できない男』からクラシック音楽の名盤をご紹介しております。本日は第三回!
「他になにかあったかしら」
「エルガー『威風堂々』!」
「『マイスタージンガー』の前奏曲も!」
エルガーでは、バルビローリ指揮によるエルガー管弦楽曲集が、EMIから廉価盤のBoxセットで、リリースされています。いかにも、バルビローリらしい、溌剌として、温かい演奏です。
Elgar: Orchestral Works [Box set]
Sir J.Barbirolli(Cond.)/LSO他
・輸入盤
このEMIの廉価Boxシリーズでは、他にもバレンボイム独奏・指揮/イギリス室内楽団によるモーツァルト ピアノ協奏曲全集やサンソン・フランソワのドビュッシー・ラヴェル録音集など、名盤がお求めやすくリリースされているので、ぜひお確かめになると良いと思います。
ワグナーでは、『ニュルンベルクのマイスタージンガー』前奏曲を含む管弦楽曲で探しますと、まだお持ちでない方には、クナッパーツブッシュとカラヤンのものなどいかがでしょうか?
ワーグナー:名演集(1)
クナッパーツブッシュ指揮 / VPO
・国内盤
ワーグナー:管弦楽曲集(2)
カラヤン指揮 / BPO
・国内盤
月並みな言い方ですが、無骨さも好まれる方にはクナッパーツブッシュが、流麗な音がお好きな方には、カラヤンが良いかと思います。
さて、その他の曲ですが、Look4Wieckでは、少々気づきにくいところから、あと二曲取り上げたいと思います。
一つは、ブルックナーの第8番交響曲。
ドラマの主人公は、バレンボイムかショルティかと悩んでいましたが、ここでは、下の二枚。オーケストラは、ともにミュンヘン・フィル。
ブルックナー交響曲第8番
クナッパーツブッシュ指揮 / ミュンヘン・フィル
・国内盤
こちらのクナッパーツブッシュは、ブルックナー8番の名演として、多くの方が推挙するもの。クナッパーツブッシュならではといった荒削りで独特な迫力があります。
Bruckner: Symphony No.8
S.Celibidache(Cond.) / Munich Philharmonic Orchestra
・輸入盤
チェリビダッケは、遅いテンポに賛否両論がありますが、私は気になりませんでした。むしろ、テンポ云々で敬遠していた自分の不明を恥じました。
チェリビダッケの録音は、もともとはブルックナー交響曲集というセットで出されたもので、これは、3番〜9番の7つの交響曲とヘ長調ミサ曲を収録した12枚組。私の好みでいうと、8番のほかに、3,5,6番などもすばらしい録音でした。
もう、一曲は、モーツァルトのクラリネット協奏曲。
名盤といえば、やはり、
モーツァルト : クラリネット協奏曲 / ファゴット協奏曲
ウラッハ(Cl)、 ロジンスキー指揮 / ウィーン国立歌劇場管弦楽団
・国内盤
モーツァルト:クラリネット協奏曲、オーボエ協奏曲、ファゴット協奏曲
プリンツ(Cl)、カール・ベーム指揮 / VPO
・国内盤
は長らく評価が高く愛されてきたものでしょう。
ウラッハの録音では、ロジンスキー指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団が伴奏。録音は1950年。やわらかくて素朴な音が、今もって魅力なのでしょう。但し、古い録音が苦手の方には、難があるやも知れません。
プリンツ独奏の指揮者は、モーツァルトに定評の高いカール・ベーム。『のだめカンタービレ』で、取り上げられたオーボエ協奏曲も収録しており、街のCDショップでも売れ行きが伸びたようです。
ここで、もっと新しい録音、しかも、古楽器演奏グループから、Philips発売のヘーブリヒ独奏 ブリュッヘン指揮の録音を挙げたいところですが、残念ながら、現在在庫切れのようす。
近年、品切れのサイクルが早く、意図の不明瞭な曲の組換えによる再リリースも多く見られます。これはクラシック愛好者にかえって混乱を招き、特にこれから聴き始める方などに負担を増しているだけではないでしょうか?
******
さて、今回で、『結婚できない男』名曲選!は、ひとまず終わりにしたいと思います。
「モーツァルトの協奏曲なんて掛かっていたっけ?」
そうお思いの方は、ぜひこのドラマをもう一度ご覧の上、お確かめください。DVDは、すでにレンタルもされております。私はVTRに収めておりましたが、二度目も声を出して笑って楽しみました。
では本日は、この辺で!
またお目に掛かるのを楽しみにしております。
* 記事をタイムリーにお読みになるには、RSS登録が便利です。
Related Articles: