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ボブ・フォッシー監督 『オール・ザット・ジャズ』(1979年、米)




今週ご紹介する映画はボブ・フォッシー監督の『オール・ザット・ジャズ』。1980年にはカンヌのパルムドールを受賞したスタイリッシュな作品。

ミュージカル映画と言ってしまうとちょっと語弊があって、ロイ・シャイダー演ずる振付師ジョー・ギデオンを主人公にショー・ビジネスの舞台裏を描くのですが、現実、ショーの舞台、心の内の出来事や回想が虚実ないまぜに早いテンポでつなげられる一種独特な作風です。四半世紀前の映画ですが、今見ても斬新さに吃驚させられます。

比較的最近の映画ではロブ・マーシャル監督の『シカゴ』が面白かった方には是非!・・・と思って調べましたら、ミュージカルに疎いので知りませんでしたが、『シカゴ』も元々ボブ・フォッシーの舞台作品とのこと。

1979年のアメリカ映画というと『地獄の黙示録』や『クレイマー、クレイマー』もあっていわば当たり年。それぞれ全然タイプの違う映画ですが、自分の好みで言ってしまうと『オール・ザット・ジャズ』が一番好きです。

主人公ジョー・ギデオンは表立ってはきらびやかに活躍し、いまだ放蕩癖も抜けない辣腕振付師ですが、その体は過労の上に、酒にタバコに薬漬けで悲鳴を上げている状態。劇中では死の化身と対話しながら、なかば人生を悔恨する有様です。この死の化身との対話を軸のようにして、さまざまな現在と過去のシーンが織り交ぜられて行きますが、そこにでてくる人物が皆が皆一癖二癖あって、ほんのちょっとしたシーンでも人間の姿がきちっと描かれているのに感心します。

感心したところを挙げていくと細かなシーンばかりが浮かんで来て、どこをどう取り上げてよいやら困ってしまう作品で、ぜひお時間があれば皆様にもご覧いただきたいと思います。

結局、その男の身を心底案じているのは別れた妻と娘だけ・・・というのは、至極皮肉なようでもあり、また自分勝手な人生を生きた男に取って随分ご都合主義なようでもありますが、こちらはなんとなくほっとしました。

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この映画で使われたクラシック音楽は、ヴィヴァルディ作曲 弦楽のための協奏曲 RV151 アラ・ルスティカ。ルスティカはrusticaと書いて、田園風といった意味です。

ヴィヴァルディは1678年のイタリアはヴェネツィア生まれの作曲家で、1741年に没していますから、バッハと同じ世代の人物。数多くの協奏曲やオペラ作品を書いたバロックの大家で、《四季》《調和の霊感》などを通じてご存知の方も多いと思います。

映画の中で何度も出てくるシーンですが、主人公はこの曲の第一楽章 Prestoを掛けて、薬を放り込んで、気分を高めて仕事に向かうのですが、曲の華やかな調子と段々と病気が進んでいく様が皮肉に対比的でなかなか印象的です。

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さて、ヴィヴァルディの弦楽のための協奏曲 RV151 アラ・ルスティカの名盤紹介と参りましょう。探してみると現在手に入りやすいものがなかなかないのですが、古楽器の有名どころで挙げてみますと、まずはアンナー・ビルスマターフェルムジークによるもの。複数の声部のかかわりあいが判りやすく、音色も古楽器の音がよく出ている演奏と思います。弦楽のための協奏曲を11曲集めた1枚組。

Vivaldi: Eleven Concertos
Anner Bylsma, Tafelmusik Baroque Orchetra他
輸入盤


最近はあまり名前を聞きませんが、トレヴァー・ピノックとザ・イングリッシュ・コンサートの5枚組では冒頭に収まっています。このセット全体も溌剌とした曲作りですが、この曲についてはかなり快速のテンポで押しています。他の弦楽のための協奏曲、名曲《調和の霊感》、楽しげなフルート協奏曲などを収録。

Vivaldi: Concertos
Trevor Pinnock (Cond., Harpsichord, Organ)/The English Concert他
輸入盤


本日最後の1枚はクリストファー・ホグウッドの演奏で!RV151 アラ・ルスティカについて言えば、テンポは中庸で、さわやかな印象。これは2枚組のCDですが、ホグウッドとアカデミー・オブ・エンシェント・ミュージックの他にフィリップ・ピケットとニュー・ロンドン・コンサートも参加していますし、ビルスマによるチェロ協奏曲もあって演奏者は様々です。曲もフルート協奏曲トランペット協奏曲ほかとヴィヴァルディのさまざまなジャンルの協奏曲が楽しめます。

Vivaldi: Concertos
Christopher Hogwood / The Academy of Ancient Music
Philip Pickett / New London Consort
Anner Bylsma(Vc)他
輸入盤


それぞれ内容から言っても、演奏から言っても、ヴィヴァルディ入門としてもおすすめしやすいものと思います。





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